アルコールに「適量」なし-崩れる健康神話 業界は独自の研究で対抗

al_2016-0830

アルコールと健康、これらを巡る議論はどうやらまた新たな局面を迎えようとしているようだ。

1995年に米HHS(米国保健社会福祉省)が飲酒に関するガイダンスを修正。このガイダンスの改定に伴い「少量のアルコール摂取は心臓疾患リスクが軽減される」との文言が追加された。

世界のアルコール市場で酒類販売や酒税など、酒が経済に関与する影響はとても大きいのだが、この需要を押し上げたのは間違いなく、ガイダンスの改定という医学研究者からの「お墨付き」だろう。

特に赤ワインにはレスベラトールというポリフェノールに、抗酸化作用があることが発見されたことと合わせ、予てからのワインブームが市場を後押ししたことで、ワインを嗜む人も増えた。

つまりアルコール市場は、注意義務は必要であるが「研究機関の健康に良いという後ろ盾」があったことで、世界的にシェアを高めていったのだ。

しかしタバコの場合は、肺がんリスクや心臓疾患リスクが非常に高まると研究機関から特定されたことにより、各国の政府は方針を変更せざるを得なくなってしまった。

タバコは強い規制とともに適用範囲が至ることろに拡大されたため、市場が急速に縮小していったのだ。

そして酒造業や販売・外食などのアルコール業界も、いま風向きが変わろうとしている。

研究機関によって「アルコールの発がんリスク」を指摘する研究論文が次々と報告されるようになり、世界中の保険当局はこれまでのように「少量の飲酒を推奨する」とした文言を削除した。

変わりに「飲酒することで特定のがんリスクを高める」と訂正するガイドラインを発表している。

この動きに対してアルコール業界側は多額の費用を投入し、アルコールの安全性や業界独自の研究費に充て、政府・保健当局にこれまでのような後方支援をお願いするよう働きかけている。

WHO(世界保健機関)は2010年度の報告書で、飲酒はどの年齢層にとっても有害だと指摘する。

これを基に各国政府へ広告や安売り・飲み放題の制限や禁止。また課税や酒の販売価格の引き上げなど、WHOは幅広い対策を各国政府に要請した。

欧州酒造メーカー4社が、飲酒による健康への影響の研究費用として総計5540万ドルを拠出し、米国の研究機関に依頼したようだ。

約6年をかけて追跡調査を行い、飲酒者と非飲酒者とにグループ分けし、心臓発作や脳卒中・2型糖尿病の発症について両グループを比較する。

但し今回はがんリスクを調べることは研究には含まれないという。

記事:http://jp.wsj.com/articles/SB11227962842099473856204582272572017814322
出典:http://jp.wsj.com/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください