楽天は百度と共同で立ち上げた中国eコマース事業「楽酷天」での失敗で、中国市場から撤退した挫折が未だ尾を引いてるイメージがある。
そして楽天をIT企業と言い切るには、若干抵抗感がある人達も多いだろう。
事実、楽天はネット黎明期に主導権を握ったアドバンテージで、国内ショッピングモール市場トップの地位を確保した。
その後もシェアを伸ばしてきたが、ECショップとしてのインタフェイスは優れているわけでなく、操作性はお世辞にも褒められたものではない。
楽天が停滞し始めた一因に「社内公用語を英語にしたことが失敗」という意見がある。
社員に不要なタスクを増やすことで、斬新なアイディアや改革への意欲が失われた、という指摘はあながち間違いではない気がする。
2013年にYahoo!のイベントで孫会長が「2019年までに楽天市場を抜く」と宣言したとおり、このままでは楽天市場はYahoo!ショッピングの後塵を拝するだろう。
Yahoo!を率いる孫会長にとって国内最大級のショッピングモール構築は単なるステップに過ぎない。国内のeコマース市場を平定すれば、その先に見据えるのはシリコンバレーなのだから。