QBハウス、散髪10分千円でも顧客満足度1位!サービス徹底排除で大人気&高収益

bu_2016-0525

この記事を読んでなるほどと思ったのは「市場のニーズを読み切って商品・サービスの差別化に成功」させたこと。

QBハウスの成功は「過剰サービスの押し売り」ではなく「不要なサービスをギリギリまで削り取ってコストカットしたこと」にある。

自社の商品・サービスを他社と差別化を図るための手段として、真っ先に頭に思い浮かべるのが「新しい付加サービスの提供」だろう。

同じ提供価格でも既存のサービスを踏襲しつつ、新たなサービスを付け加えることで同じ価格でもサービスは向上しますという「提供サービスを増やすことで価格維持」を図る方法が最も多いケース。

要は売り上げが下がってしまうことを経営者はとことん嫌がるのだ。なので同じ価格ながら客に新たなサービスを提供することで、売り上げを維持しつつ利益に転嫁しようとする。

しかしサービスに付加価値が付くので顧客満足度も一時的に高まるかもしれないが、サービスの提供を行うスタッフには提供価格が変わらない限り、新たなサービスに見合う賃金が還元されないのである。

企業側が碌に説明もせずスタッフに無理強いしてしまうと待遇面での不満が強くなり、度を超えたサービス提供が賃金に見合わないレベルにまで達すると、そこから堰を切ったように一斉に離職者が増えてしまう。

つまり賃金と提供サービスの不均衡にまで至ると、スタッフ間の不満も増加・爆発しサービスの質そのものが著しく落ちてしまうというわけ。

結果的にサービスを付け加える前よりもサービスやスタッフの質が悪くなってしまった、という悪循環に陥るケースは決して少なくはないのだ。

QBハウスの戦略は例えばカット5000円の店を3ヶ月/1回使っていた人が、1000円なら毎月カットしようとする動機付けになるだろう。ただ浮いたカット代のすべてがQBハウスに流れるわけではない。

理・美容業界だけで見れば、単価の落ち込みはGDPを減少させる要素を含むが、節約された4千円はまた何か別のもので消費されるのだから、お金が回ることで新たな産業を育てる土台となる。

逆に一番良くないのは、消費者が望んでもいない付加サービスの押し付けによって客が無駄金を使わされてしまう状況、つまり前述した「企業による付加サービスの押し売り」である。

カットが1人/10分間で済むということは、カットの待ち時間も並んでる客1人当たり/10分の計算で済むので、あと何分で自分の番になるか時間が読みやすいことも大きなメリットだろう。

これならクライアントとの約束の時間までに店舗の待ち人数でカット可能か、客側でも容易に判断が出来る。そうしたビジネスマンも多いことがビジネス街に出店しているQBハウスが好調な要因だろう。

そしてなによりサービスがカットのみだから理容師だけじゃなく美容師も同じように雇うことができる。

仕事柄シャンプーを使うことで肌が弱い人・アレルギー持ちの人など手荒れの「職業病」に悩み、この仕事を続けたくても続けることが出来ない理・美容師有資格者も意外と多いと聞く。

シャンプーによる洗髪サービスを行わないQBハウスでは、そうした人たちのセーフティーネットとしての側面もあるので、大規模な求人広告を打たなくとも人材が流れて来やすいのだ。

カットする人の技量により「うまいヘタ」という当たり外れは少なからずあるようだが、これだけで「QBは絶対使わない!」という論調には決してならない。

それは誰にでもわかりやすい明確なシステム導入と、1000円という低価格化に見合ったサービスの提供を実現した企業の経営努力の賜だと思う。

ビジネスチャンスってどこに転がってるかわからないものだよね。

記事:http://biz-journal.jp/2016/05/post_15226.html
出典:http://ers.hankyu-hanshin.co.jp/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio

わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

コメントを残す