電機大手が総崩れ、停滞鮮明で深刻な状況…シャープと東芝は経営危機、日立も三菱も減益

bu_2016-0602

国民の生活が豊かになり、ほとんどの世帯に電化製品が行き渡ったのだから、そのような流れになるのは寧ろ道理とも言える。

日本製の品質が優れていたのは、それだけの手間とコストを掛けていたからであり、ごく当たり前のことなのだ。

いくらでもコストを掛けて品質に見合った値段を設定し、それを価格として転嫁出来たのは、バブル期の市場・経済に稀有な特異性があったことも要因だと思う。

しかし「失われた20年」を経験した現在の日本はどうだろうか?

いま日本の技術が優れていると胸を張って言えるだろうか?

海外製の廉価な製品は性能が日本製の半分程度でも、価格が四分の一ならば日本製より競争力があるわけだよ。

日の丸家電は経営判断やグローバル化への転換が、いわゆる「巧遅拙速」の旧態依然な企業体質が災いし、時代の変革に沿った市場のニーズを追えなくなってしまった。

終身雇用制度が崩壊したことで長年培った自社技術・製品品質の継承が途絶えたこと。

そしてコストカットを図り、生産拠点を海外に求めたのだから、技術が流出するのも当然のことだろう。

そしていま海外メーカーと競うだけのブランド力・技術力を失ってしまった。

グローバル化を推進すればするほど「国際競争力」は低下していく。

白物・黒物家電を扱う電化製品市場は、現在はアジアの新興勢力が技術・価格と市場を優位に進めリードしている。

その中において規模は小さいながらも、高付加価値製品の販売で高収益を上げている新興企業の代表格が英ダイソン(Dyson)だろう。

ダイソンぐらいの企業規模なら高付加価値製品一点突破の戦略で推していけるが、日本の電機大手は何れもマーケットに比べ企業規模が大き過ぎるため、マーケットの購買層が限定される市場の小さな分野に特化することが出来ない。

日本の電化製品がコモディティ化を図れなくなったのは、アイディアはあってもその人件費の高さから、新しい技術を搭載しても採算が合わなくなったからだ。

だから同じように特ア(中国・韓国)でも人件費が高騰したら、生産拠点が更に南方の東南アジア圏へ遷移していくだろう。

資本が偏在するということは個人消費が落ちるということ。

そしてほとんどの資本がごく限られた富裕層の元に集まる。

つまり積極的な消費には繋がらない。

すると経済活動が鈍るから貧困層の人達は物が買えなくなる。

そして連鎖するように仕事も無くなっていく。

つまり生産過剰になるのは自明の理なわけだ。

もし消費が上がる余地があるとすれば大企業・富裕層の内部留保資金や貯蓄金等の資本所得を税金で徴収し「富の再配分」を図る方法、いわゆるベーシック・インカムがもっとも効率的だと思う。

しかし現在は内需で賄おうとしても供給過剰の上、人口減少の日本では消費が増えない。

だからメーカー側が経営規模を維持しようと電化製品に余計な機能を付けたり、設計上の使用期限を設けて買い替えを促すという戦略も無理があるのだ。

そして高すぎる人件費は収益性の悪化により雇用形態を正規から非正規へと切り替えを急がなければ直接経営を圧迫する。

昔は自動車産業と同様に電化製品も内需がリードしてきたのだが、この時代いくら業界大手であろうとも経営の舵の切り方で一気に転覆してしまう。

このような経営面のマイナス要素が際立って見えるということが、「日本型経営の崩壊」を示す何よりの証拠だろう。

電化製品だけでなく自動車産業も早かれ遅かれ逝くだろう。

AIの自動運転システムはITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)が採用され、人間と道路と自動車の間で最新の交通情報を受発信するシステム。

このITSを米グーグルは超高精度データとして既に開発を終えている。そしてトップシークレットのITS機密データは海外自動車メーカーと提携したIT企業のみが共有し、日本に対して既に包囲網を敷いているという。

日本の政治力では、到底欧米の圧力に太刀打ち出来ないし強力な軍事力もない。

日本のお家芸である堅実な技術開発で培った貯金ももうすぐ底をつく。資金も無くなるかもしれない。

でも銀行は底なし沼に片足が嵌った東芝・シャープは支えても、リスクのある中小零細なんて絶対支援することはない。

しかしこのマイナス金利の中、主要銀行もいつまで支えていられることか…。

亡くなったアップル元CEOスティーブ・ジョブズは生前、日本の市場そして産業を表現するのに

「死んだ魚が沢山打ち上がっている海岸のようだ」

と形容したという。

時代の寵児が語った流石の慧眼、誠に恐れ入る…。

記事:http://biz-journal.jp/2016/06/post_15325.html
出典:http://biz-journal.jp/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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