名目賃金、5月は11カ月ぶり減 パート基本給がマイナス

bu_2016-0708

速報からフルタイムは横ばい・パートは0.5%減とあるが、データが精査され確報の段階になればもっと減少するのではないか。

パートの賃金が減った要因は、祝祭日が多い5月の特徴である「労働時間の減少(2.4%減)」から。時給そのものは前年比から上がってる模様。

しかし懸念材料としてパートの労働時間は、この直近3年間でも減少傾向にある。

これは短時間労働者が増えて平均を下げてるのだが、10月から大企業ではパートの社保加入要件が大幅に引き下げられる。

時限措置で中小企業も遅れて同じように引き下げられるが、企業はこの対策として社保の加入が必要とされない週労働時間で、パートを大量に雇い替えするかもしれない。

ソースからは読み取れないが賃金はますます減少傾向にありデフレが再燃するのでは?と囁かれている。

特に酷いのは建設業で大手ゼネコン各社は企業収益過去最高を更新しながらも、海外から研修生受け入れを増やし現金給与総額を引き下げている。

これは建設業界の「東京五輪特需」を見込んだ動きで2030年度に顕著となる労働力人口の減少を、海外研修生を活用することで補うと共に併せて賃金抑制の狙いもある。

建設業以外にも各業界が海外研修生の積極的な活用に呼応しており、景気が回復基調にあっても賃金は抑制されたままの傾向が続く。

これでは経済の好循環はいつまで経っても起こらないだろう。

これから本格的な人口減少が起こり、社会では減る一方の「労働力人口」を企業は限られたパイの中から奪い合い、人材を確保しなければならなくなる。

消費が落ちれば需要も減るのは自明の理であるのだから、売り上げも優れた人材もすべてが競合他社との奪い合いになるのは必然である。

ビジネスモデルが非正規雇用者を事業活動の中心に据えて、正規と非正規で異なる人件費係数の差益で運営している企業は、今後の業務拡大ということ以前に正社員の割合を増やしていくこと自体困難となるだろう。

実はこの「失われた20年」で平均給与が約60万円も減っている。しかし片方ではアベノミクス効果で公務員給与は毎年上がっているのだ。

過去最高額の内部留保金を貯め込むだけ貯め込んでも、賃金に一切反映させない民間企業ってのはホントに何をやっているんだろう?

前述したとおり10月から大企業はパートでも社保強制加入となる。この段階で「可処分所得減少」が見て取れるので、更に消費は冷え込み景気はもっと後退する。

しかし賃金はあくまでも労働市場の相場で決まるという不文律が企業にはある。

つまり低賃金であろうが働く人間がいる限りは、その水準が企業にとっての賃金基準になるということ。

中には良い人材が集まらないので、新卒採用及び中途採用の賃金体系を見直す企業が業種を問わず、この数年で増えて来ているのも事実。

最初に企業が迎えるハードルは、2030年頃に訪れる団塊世代のすべてが労働市場から引退する日本人労働力人口の著しい減少

早い段階で給与基準に手を打ち、日本人で優秀な人材を囲い込むか、言葉やコミュニケーションに一抹の不安が残る海外研修生を低賃金で大量に補うか?

どちらの経営判断が正しい答えだったのか、最短ならあと20年後にも自ずと答え合わせが出来るだろう。

記事:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC07H17_Y6A700C1EAF000/
出典:http://www.nikkei.com/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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