「間接部門=暇」は大間違い。昭和の映画が悪い

bu_2017-0114

間接部門って呼び方があまりに失礼な気がするよ。

軽んじてるというかね、尊敬の念を微塵も感じない。

つまりはわたしのこの感情が現状の間接部門、すなわち総務の在り方を代弁しているのではないだろうか?

実際に間接部門への運営予算っていうのは、直接部門が利益を上げてくれなければ成り立たないのが前提のはずなのだ。

しかし実態は間接部門の強化を適宜行わなければ、経営はその先の一手を打てないほどまでに、その存在感は重要度を増している気がする。

基本的に間接部門というのは、その企業がどの程度の業務まで総務に依存するのかに依って、人員体制は大きく異なってくるはずである。

例えば総務の仕事はアウトソーシングし易いというイメージが有る。

実際に総務部門のアウトソーシングは20世紀の時代から行われていたし、最近では中国企業へ間接部門の仕事を丸投げしている企業も多いとの話しも聞く。

実際にホワイトカラーの仕事を海外にアウトソーシングする企業は増えている。

JETRO(日本貿易振興機構)が保有するデータでは、コールセンターを始めとする総務・経理の仕事を海外企業に移管している日本企業は、10年前の時点でも2500社以上あったという。

以前は中国・大連に拠点を構えている企業を中心にアウトソーシングしていたようだが、現在では中国経済の成長とともに拠点も拡がっているようだ。

なぜ大連にアウトソーシング事業を行う中国企業が多かったかといえば、日本とは元々縁の多い土地柄に加え、日本語学科を持つ大学数も中国国内では飛び抜けて多い。

だからこそ日本企業の業務にも親和性の高い人材が多かったわけだ。

現在では中国企業にアウトソーシングするコストも以前と比べて割高になっているようだが、それでも日本国内で間接部門に従事する必要人員を揃えるよりはまだ安く収まるらしい。

しかし中国の経済・賃金も年々上昇しており、業務に必要なスキルを有する人材の人件費コストはあと数年ほどで逆転してしまうだろうがね。

しかしそれほどまでに質の高い優秀なアウトソーシング先でもある何よりの証明だろう。

一口に総務と言ってもその仕事内容は多岐に渡る。

例えば端末入力や書類作成・簡単な電話応対などがメインの仕事である事務だって、その会社の総務の仕事には変わりはない。

また株主総会に絡む総会屋との交渉や、自社業務によって生じた損害賠償について住民との補償協議の対応。

ちょっと公に出来ず秘密裡に事態を収束しなければならない仕事まで割り振られることが総務にはあるのだ。

事前にテンプレートがある書類作成なら簡単な項目を端末に入力するだけで、後は自動プリントするだけの簡易な事務作業程度なのだから、そんなものは直接部門に任せてしまっても良いような気がするんだがね。

だってそんなもん一枚作るのに5分と時間は掛からないでしょう?

でも直接部門は本来の職務以外の仕事、特に簡易な事務作業を後から押し付けられることをとことん嫌う。

「現場に出たことも無いくせにおれたちの苦労がわかるのか!」ってのがお決まりのセリフでね、どんな軽微な負担であろうが絶対に許容しないんだよな。

つか、わたし的には1枚/5分も掛からない簡単な事務仕事すら出来ないとか、そっちの方がどんだけポンコツだよって思っちゃうわ。

そもそも間接部門の事務作業ってのは何の生産性が無いからこそルーチンワーク化し易いわけで、これらを定形処理するための事務に人件費の安いパートタイマーを雇ってその仕事してもらうわけだ。

ただこの手の定形化された事務処理なら、ExcelでVBAを使って事務処理を簡素化・自動化するなど事務作業の効率を改善を提案したりとか。

またシンクライアントのサーバ側で、システムアーキテクチャを管理できるエンジニアが1人いれば、ルーチンワーク化した事務処理も並行して処理させることが可能なんだけどさ。

ここで話しは180°変わるのだが、わたしが以前勤めていたブラック企業では顧客からの要請に24時間対応するために、毎日携帯電話と緊急連絡先の名簿を専用のケースに入れて当番制で自宅に持ち帰らせていた。

当番の人はどんな時間であろうが、着信があったらとにかく電話に出なければならない、というローカルルールだったのだが。

その時内勤者は15名ほどいたので当番は多くて月/2日ということになる。

しかしこの電話当番は無賃労働のため、早い話しが自宅で強制的にサービス残業をやらされてたようなものなんだよね。

わたしはその電話当番の話しを聞いたときに「バカバカしいことやってんな」ぐらいにしか思わなかったけれど、ブラック社長との打ち合わせで事務所に出向いたときにある出来事が起きた。

総務のあるお局さんが「どうせなら24時間対応の電話当番にタケモトさんも加えません?」って社長に真顔で進言していたことが強く印象に残ってる。

結局さ、みんな嫌々やらされてただけなんだよね。だけど言い出しっぺがブラック社長だったから誰も文句言えなかっただけでさ。

だから犠牲になる人間をひとりでも多くその中に引き摺り込みたかったんだろうな。

つまりこの時点で社内に潜む不平不満の声が表面に噴出してた訳だよ?

でもそれをブラック社長は腕力で捻じ伏せてしまい、社員が意見する場を結果的に摘み取ってしまったんだよね。

そのやり取りを横目で見つつ、心の中では「おめでたい奴らだな」ぐらいにしか思わなかった。

そしてこういう力で捻じ伏せる、つまり圧力をかけ反対意見を鎮圧するやり方をブラック社長が改めない限りは、この会社に未来は無いだろうなと思ったよ。

…その時にわたしが下した結論はどうやら間違いではなかったようだけどね。笑

例えば派遣会社から来た事務員だってもしかしたら「ここの事務仕事、メッチャ効率悪いなぁ」なんて思ってるかもしれない。

特段の指示をしない限りは派遣員だって出しゃばったりしないだろうし、ルーチンワーク化された事務仕事を流れ作業の如く淡々と処理するだけだろうしね。

その会社の慣習で無意味にダラダラ続けている事務処理も見直してみれば結構あるはずなんだよ。

ただ現代は以前と比較して間接部門に課せられる要求事項も多い。

例えばISO規格なんてのは、まさにこれの典型例だろう。毎月の記録書類の準備だけでも膨大な量になる。

いまでもISOって中小零細企業の間では、黄門様の印籠の如く絶大な威光が有るとか無いとか。

でも大企業では10年以上も前から「ISOの要求事項は実際の業務にそぐわない、そして作業効率を著しく低下させるだけ」との理由でISO規格を返上する企業が続出しているくらいなのにね。

日本企業の労働生産性低下の要因のひとつに、間接部門が肥大化し過ぎてしまったことが挙げられる。

肥大化した原因は競合他社とサービスの違いを明確に打ち出すことで、自社のサービスに付加価値を与えるためだったはず。その戦略のひとつとして企業は間接部門の増員に踏み切った。

しかし業種によっては結局他社とサービスの差別化を図ることが出来ずに、今では結局「無駄金」になってしまっている仕事だって見渡せば往々にあるはずだよ。

こうした過剰サービスの果てに無駄なコストを今後も延々と積み上げなければならないのなら、本当にそのサービスが必要なのかどうか検討することを早急に行ったほうが良いと思う。

近い将来AIや自動化の波が間接部門にも訪れる。簡単なフォーマットならばAIを導入することでいとも簡単に自動化することが出来るだろう。

学習型AIの思考レベルは最近のニュース(※1)からでもお分かりの通り、最早人智の及ばないレベルにまで進化・到達している。

将来的にはAI化・自動化などのITスキルを直接部門が持つか間接部門が握るかによって、きっとその組織の主導権を持つ部門が変わるんだろうな。

だから間接部門=暇の真意って、そのとき初めて旗色が鮮明になるんじゃないかって気がするんだよ。

記事:http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/238739/011000221/
出典:http://www3.gehealthcare.com/
引用:プロ棋士はもはや囲碁AIに勝てない 進化型アルファ碁「Master」の衝撃(※1)
http://www.j-cast.com/2017/01/06287546.html

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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