佐川が週休3日制 運転手確保、兼業も容認

bu_2017-0606

宅配大手の佐川急便ですら週休3日制や兼業可の条件を敷いてまで、人材の流出を食い止めようとここまでの譲歩を迫られてるわけだ。

つまり現状の人手不足感がここまで深刻なのかとこの記事だけで容易に読み取ることが出来る。

「週休3日制でも、週休2日制と同様の賃金水準を保証しますし、兼業・副業も許可します。」

これって裏を返せば佐川レベルの大企業でも末端の配達員については週休2日制で支払う給与水準以上を捻出するのは結局不可能だと言うことでしょ?

だから「週の休みは3日にします、休日は他社で働いても構いません、その条件で宜しければ佐川にぜひ残ってください。」ってことと同義なわけでね。

経営陣までがここまでへりくだらなければならないほど、人手不足については経営破綻レベルの深刻な事態ってことだよ。

佐川急便では週休3日制を導入するに辺り、法定労働時間の適用を受けない「変形労働時間制」を活用し、1日当たりの労働時間を10時間に設定して、まずは東京および山梨で正社員の中途採用のために、週休3日制シフトを取り入れ試験的に導入する。

本格的に導入されれば適用範囲は、全国の正社員と契約社員を含めた約3万人という規模の大きな労働シフト変革となる。

ただ現行法では兼業するにしても、週40時間を超える労働については時間外手当が発生するはずで、これを副業先の企業が果たして負担してくれるのか?という基本的な疑問に躓く。

でもまぁ佐川ほどの大企業がこの件を知らないはずはないし、佐川以外にも既に週休3日制を導入しているファーストリテイリングや日本KFCから、この件のトラブル事例は未だ聞こえて来ないので大丈夫なんだろうな、多分。笑

ちょっと話しが脇道に逸れるが、例えば人手不足産業の筆頭格と言えば介護業だよね。政府は明らかに不足する介護士の人員確保について介護の在留資格を新設する方向(※1)で動いている。

対象となるのは日本とEPA(経済連携協定)を結んでいるインドネシア・フィリピン・ベトナムからの外国人に限定されるのだが、この新設される制度を利用しようと、介護福祉士資格を取得できる日本の介護専門学校にいま外国人就学生が大挙来日しているのだ。

目的は当然だが現行の就労ビザ(3年間)よりも在留期間が長く認められる新設の介護ビザ・介護士ビザ(5年間・更新可)なのだが、この就学生はベトナムから来日している女性が多いという。

この新設される介護ビザが発給されていれば、合わせて家族滞在ビザも申請することが可能なため、早い話しが「移民家族受け入れビザ」と同義なわけだ。

現在日本で介護を学んでいる外国人就学生の目的は、あくまでも新設予定の介護ビザ・介護士ビザで資格を得ることができれば、家族を日本に呼び寄せられることも大きな魅力なのだろう。

またこうした外国人就学生たちも資格さえ取得すれば、介護より割の良い他の仕事に就くことが本当の目的だと言われている。結局は肉体的な負担が大きい労働強度の激しい仕事はどこの国だろうが敬遠されちゃうんだよね。

当然このように新設された制度の抜け道を見つけ出す人は必ずいるわけで、この介護ビザ・介護士ビザの新設については、介護学校(指定養成施設)と行政書士の業界が特に色めき立っているらしいけど。笑

これはドライバーだろうが介護士だろうが同じことで、その労働に見合う対価が支払われないと分かれば結局はみんな辞めていってしまう。

早急に手を打たなければ人手不足が解消されることは「絶対に」じゃない、「永久に」有り得ないから。

働き方改革の概念からも仕事の仕方には多数の選択肢があっても構わないだろうし、むしろその間口を広く開けている企業ほど現代の若い世代には魅力的な会社に映るかもしれない。

運送業界も佐川がひとつの成功例となれば他社も追随するだろうし、佐川急便ほどの大きな企業が働き方改革に率先して取り組むことは、業界的にも大きなコマーシャル効果がある。

いままで社畜に求めてきた「私生活まで会社に忠誠を尽くせ!」というブラック体質の企業風土を引き摺っていては、この先の新しい時代を乗り切ることは出来ないだろうしね。

週休3日制も介護ビザも不足を補って余りある改革ならば喜ばしいけど、それを逆手に取って利権を貪る第三者が暗躍すると、結局は決まって制度そのものが形骸化してしまう。

なんにせよ従業員が楽しんで仕事をしていると見えない限り、その産業や会社はブラックの誹りを免れないんだからさ。

記事:http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ05HXK_V00C17A6MM8000/
出典:http://www.iza.ne.jp/
引用:出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律による在留資格「介護」の新設に係る特例措置の実施について | 法務省(※1)
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00119.html

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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