アングル:急激な円高を抑制、日銀の「検証」が緩和期待つなぐ

ec_2016-0729

うーん、やらないよりはマシだけど、効果は薄いだろうなあ…。この辺が金融政策の限界なんだろうね。

幾ら金融緩和しても、その金が消費市場に回らなければ、いつまで待っても物価上昇は起こらない。

これまでの金融緩和では、そのほとんどが株や為替などの市場に流れて行き、単純に株価を急騰させるだけで終わった。

そもそも需要不足が原因のデフレなのに、企業に金を流しても設備投資出来ない、というより「しようとしない」。

需要が増えなければ生産を拡大させようとしても、それは単なる無駄金でしかないのだ。

現在、企業には史上最大の巨額な「内部留保金」を抱えているが、政府・日銀があれほど設備投資を企業に促しても、ほとんど資金需要が起きていない。

需要不足の現状においては官民そして国民の中からでも、一人ひとりが魅力的なモノ・サービスを作り、潜在需要を掘り起こすしか結局のところ方法が無いだろう。

金融緩和だけでどうにかなるという発想はどうかと思うが、金融緩和にもそこそこの効果が見受けられた、というより日銀には「それしか手段がなかった」のだろう。

実際に中央銀行に出来るのはそれぐらいのことで、それをどのように回すか?という面は政府や企業の範疇であり役割なのだ。

これまでの金融緩和に全く効果が無かったとまでは言わないが、あくまでも金融緩和は補助的な政策であって、政府が中心となって消費を促し、財政政策や制度改革で実需に対して円滑な金の流れを作ってやらないと十分な効果は上がらないだろう。

しかし日銀、というより黒田総裁にも責任の一端がまったく無いとはいえない。

これほどまでに為替を乱高下させてしまったら、コスト削減のため国内の製造業は本格的に海外に流出してしまう。

過度な円高も製造業にとっては収益に響くが、為替が乱高下するのはそれ以上に対策が立て難く決算に影響するからだ。

リーマンショック以降の景気動向は、新古典派経済学よりケインズ経済学のほうがより現実的で、日本経済の窮状によく当て嵌まっている。

ケインズは有効需要の大きさが一国の経済活動の水準を決定するという「有効需要の原理」があり、これに従えば需要が足りなければモノ・サービスが売れず、失業者が発生することになるが、まさにいまの日本はケインズ経済学そのものの状況である。

ケインズ経済学で景気の悪化を止めることは可能でも、悪い潮流自体は変えることが出来ない。

つまりケインズ経済学や新古典派経済学はあくまでも「古典」であり、現代経済は実情を捉え仮説・検証を繰り返して、解答を導き出す現代流の理論が結局は必要なのだ。

記事:http://jp.reuters.com/article/angle-forex-idJPKCN1091BU
出典:http://jp.reuters.com/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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