「時給910円」で働く39歳男性の孤独な戦い 正社員から派遣を経てアルバイト生活

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ここで勘違いしがちだが、すべてのケースで「正規 > 非正規」の構図が当て嵌まるわけではない。

大手企業の非正規 > 中小企業の正社員 > 中小企業の非正規

現在の雇用環境はこのような認識でいれば最も的確な回答かと思う。

なぜならば中小企業は大手企業と比較して、賃金・待遇など雇用条件に不満があるケースがほとんど。

労働環境も大手と比べると大きく見劣りするので辞めていく人も当然多く、またその企業での在籍期間も極端に短い傾向にある。

そして非正規派遣でも切られにくい大手に比べ、中小企業は上司の好き嫌いや年齢で切られたり、上司と反りが合わなれば確実に居づらい状況下へと追い込まれ退職を迫られる。

単純にこの比較なら大手企業の非正規の方が就労環境的にも好条件で安定しているのだ。

大手ではあくまでも派遣先と派遣元という明確な身分の違いが有り、職場での人間関係が拗れそうな場合でも、間に派遣元責任者がワンクッション置いて交渉に当たってくれる。

そこで丸く納めてもらえれば最悪でも同じ派遣先の配置転換だけで済むこともあるだろう。

この点が上司との人間関係の範囲が狭く、その上司の器量ですべて決まってしまう中小企業との大きな相違点だ。

そもそも大手企業での派遣を受け入れてもらえるだけのスキルを有してる人ならば、当然賃金も高いはずだし待遇も中小企業に比べれば間違いなく上だろう。

不安要素を挙げるならば非正規派遣は身分が不安定という点があるが、以前と比べれば正社員登用される正規雇用の割合も高まっているので、まだ確率的には低いがチャンスは必ず巡ってくるはず。

本当に問題なのは、この記事のような劣悪な環境下での労働を強いられる中小企業の非正規に当たるワーキング・プア層

記事本文のように「有給休暇や社会保険・雇用保険に加入させない」というのはちょっとレアケースかもしれないが、一方では未だに労働者の有する当然の権利を認めないブラック企業は存在する。

近年はブラック企業が社会問題として認識されるようになり、労組ユニオンを持たないブラック企業との交渉など、セーフティーネットとして個人でも加入できる外部の労働組合への相談件数も年々増えているという。

厚生労働省も職業安定法を改正し虚偽の求人に対する罰則事項を強化し、極めて悪質と認められるケースにはブラック企業経営者の懲役刑も辞さない刑罰も設定されるようだ。

またハローワークではブラック企業と認定された企業を公表し、その企業からの求人を受け付けないことが明記されることとなった。

悪質なブラック企業とワープア非正規労働者の雇用問題を巡る包囲網は確実に敷かれつつあるのだ。

先行き不安から多数の若い命が自ら命を絶った氷河期世代は、例え良い大学出ても高度な資格を取っても、企業が新卒採用の門戸を閉ざしたこともあり、正社員になるのが極めて難しい時代だったとされる。

その後景気もやや上向きとなり雇用状況も回復基調となるが企業は新卒採用を重視し、氷河期世代の中途は世代間の波に挟まれるように取り残されてしまった。

つまり狭間である氷河期世代の大多数が非正規雇用のワープアで辛酸を嘗めている。

そしてこの氷河期世代の人達の中でも我々の想像の域を超えるほど実は格差が大きい。

この世代が安定した仕事に就くことが出来ず、そして経済的にも結婚することも諦めねばならないので、これが少子化社会を助長する一因になっているのは明らか。

近い将来の話しとしてこの世代は安定しない非正規のまま齢を重ね、そして生活保護がなければ自活能力を失うため、逼迫した財政の社会保障費を更に圧迫する存在となるだろう。

…まぁそれもこれもすべてアベノミクスの被害者なんですよね。世の中はホント負の時代だよね。

記事:http://toyokeizai.net/articles/-/124366
出典:http://toyokeizai.net/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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