非正規賃金、正社員の8割に=働き方改革、月内にも始動-政府

em_2016-0819

雇用関係法が労働者保護の観点から規制を強めていくと、ほとんどの企業が賃上げを躊躇する。

なぜならいまよりも景気が後退したときに、賃上げした分の原資を確保することが極めて困難だから。

そして法改正する毎に労働者を解雇するためのハードルがより高い位置に設定される。

政府は労働生産性を高める、すなわち雇用の流動性を改善することで働き方に柔軟性を持たせようとするが、「解雇規制の緩和」と真逆の法規制を強めることで、企業は雇用調整としての人員整理が事実上凍結されてしまう。

結局は正社員の雇用を守るために非正規労働者が犠牲になる構図は、正規・非正規と区分される雇用形態の二重構造を引き起こした制度上の問題に起因する。

世界的な労働市場をみても、ここまで正規・非正規の差が歴然と存在するのは日本、そして韓国のみだ。

本来派遣はエキスパートだけの世界だった。特定分野のエキスパートが正社員の何倍かの報酬で高度な技術、知識を提供するという専門性の強い制度だったはず。

しかし労働者派遣の定義を事実上無効化する規制緩和をしたせいで、労働者の雇用及び収入の二極分化を招く結果となった。

例えば労働契約法の改正で5年以上継続して働いた場合、労働者が希望すれば雇用形態にかかわらず期限を定めない無期契約に転換できるという制度。実はこれにはあるカラクリがある。

日本の失業率が改善傾向にあるのは、低賃金で雇える非正規雇用者がその穴埋めの役目を果たしただけで、フルタイム正規雇用で雇い入れされた労働者の割合はほぼ横ばい。

つまりこの制度が施行された後に労働市場に見られたものは、企業側に都合がいい一方的な雇い止め現象しかなかった。

労働者派遣事業者大手のパ○ナとかニチ○学館とかテン○スタッフなどは40%マージンを抜いていたらしいが、40%も中抜きされていたのに賃金を正社員の8割程度に引き上げるとか、どう考えても実現不可能な気がする。

要は正社員の年収を500万円とすれば、×0.8で非正規は400万円となる。

結局は末端請負のブラック企業が法律の抜け穴を見つけ出して、法制度の解釈が曖昧な部分をグレーゾーン化してしまうだろう。

ただ良い側面としては関連法規を見て見ぬ振りをして違法に労働者を低賃金で雇用し続ける、いわゆるブラック企業から労働者が嫌気を指して人材が持続的に流出するから、中長期的には淘汰されていくはず。

この制度の公布よりも、会社を可能な限り成長させて次世代に経営を託そう、考えている中小零細企業の経営者は世の中にどれだけいるのだろうか?

いま手元にある仕事を可能な限り維持すれば、自分たちの引退時には手元にそこそこのお金が残る。

最終到達点をそこに設定している経営者が中小零細企業ではほぼ大半を占めていると思う。

もちろん中小零細企業でも違う考え方をしてる経営者もいるだろうが、そちらのほうがむしろレアケースだろう。

記事:http://www.jiji.com/jc/article?k=2016081800734&g=eco
出典:http://jp.wsj.com/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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