高齢者と高額サポート契約=ネット上で批判―PCデポ

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一通のツイートから端を発したPCデポの炎上騒動。

この件でPCデポの株価が急落、16日には公式サイトに社長名でお詫び文がアップされるなど中々の騒動(※1)となっている。

これまでの経緯はまとめサイト等でご覧いただくとして、問題はどうしてこのような事態にまで発展したのか?という点をわたしなりの視点から検証したい。

パソコン販売は先細りする中で、PCデポもPC&周辺機器販売事業からソリューションサービス事業へ舵を切り始めて、直近の決算では三期連続で増収増益を果たしている優良企業でもある。

店舗も売り場面積のおおよそ半分をカスタマーサポートブースに費やしており、これだけでもPCデポのソリューションサービスへの熱の入れようがわかるというもの。

事実ソリューションサービス事業は利益率が高いため、PC販売を中心としていた競合他社もこの事業へ次々と参入している。

「利益率が高い」ということはそれ相応に利用するユーザーが有ってのことなのだが、PCデポの「パソコンクリニック/修理総合サポート」の価格設定がかなりアコギなものでSNS上で話題となっている。(※2)

ショートカットアイコン作成/3個3000円(会員は1000円)
プリンタセットアップ/6000円(会員は3000円)
デジタルカメラ使い始め準備(電池装着、メモリ装着、日付設定)/2000円

この料金表にネット上では失笑の渦…。

確かにPCに詳しい人からすれば単に「ボッタクリ」の一言で終わってしまう。

ハッキリ言ってそこそこPCに詳しければ利用するだけの価値がまったく無いサポートなのだが、こうしたソリューションサービスのターゲット層を機械知識に疎い高齢者に設定しているからこそ、成功したひとつのビジネスモデルだろう。

ただこのようなカスタマーサービスについては価格設定が非常に難しいと思う。

有識者から見れば明らかにボッタクリ過ぎではあるが、高齢者且つ独居老人が可愛い孫や子供たちとネットで快適にコミュニケーションしたいというユーザーは、この価格であろうが事実サービスを利用してるのだから。

これはまだソリューションサービスの市場が未成熟なために、各社とも根拠のある単価すなわち適正価格を設定できていないのだろう。

現状は大多数のユーザーが納得できないレベルの価格設定なのだ。

例えば修理総合サポートの「クイックレクチャー/15分」というメニューでは、一般会員価格は5000円、会員価格で3000円である。

要は電話でのPCトラブルに関するサポート費用だが、このカスタマーサポートスタッフにしても、ある程度のPCスキルがなければ務まらない仕事だろう。

そのようなスタッフを使うとして雇用形態はパートでもバイトでも派遣でも構わないがサービスの特性上、やはり時給1500円程度は最低でも支払わないとそれなりのトラブルに対処できる人材は集まらないだろうね。

このサービスの価格から15分間サポートに費やすスタッフの人件費や、他にも通信コストなどの諸経費、店舗の販売管理費など諸々を単価に計上すれば、あながち理解できない価格でも無いような気もする。

このようなカスタマーサービスは初めに「リピーター有りき」という前提があるので、利用したユーザーの顧客満足度を重視するしか評価のモノサシがない。

一般的には利用ユーザーのサービス満足度シートなどを基準にこれらの積み重ねが人事考課のデータとなり、スタッフの間でも時給も変わってくる仕組みだろう。

しかしツイッター上で報告されたこの炎上騒動(※3)はその価格設定が問題の本筋ではない。

サービス事業者側であるPCデポの契約プランの初期費用について自己負担分がほとんどない上に、保険的な意味合いの月額サービス料としては高額過ぎる15000円を徴収しているにも関わらず、プラン解約料で更に20万円請求されるってそりゃ誰でも怒り狂って騒ぐだろうよ。笑

独居老人に一番高額なファミリーワイドプランという、オールデバイス10台分のサポートサービスなんてどう考えたって必要ない。

ましてやそのプランがipad/2台リースとか、日経ビジネスデジタル版と東洋経済デジタル版に無理やり加入させた挙句、その購読料を勝手に上乗せしてピンハネするとか普通じゃ考えられないよ。

ツイートされた暴露内容を裏付けるように、証拠の画像までネット上にはアップされている。PCデポもこれは流石に弁解の余地もない大失態だろう。

このような契約を結ぶ場合、店舗スタッフが口頭でサービスプランの説明を行っているはずだが、高齢の方やこの手の機器に弱い人などは、その言葉の意味が10%も理解できていないはずだ。

元はといえばこのように詐欺まがいな仕組み作った携帯業界が糾弾されるのだろうが、契約するプランの内容も確認せずに説明も左から右へと受け流してしまう客側にも全く落ち度がないとは言い切れない。

おそらくPCデポが販売するカスタマーサービスの契約にはちゃんとした法的根拠があるだろう。

上場企業でもあるし、当然その辺りは余念なく調査のうえで作成してるはず。

だが店頭でこれらのサービスを勧誘したり契約の手続きをするのは結局は現場スタッフ。

スタッフ全員がサービス約定や商取引上の知識を有してるとは到底思えないから、スタッフによってはやや強引なやり口の勧誘もあっただろう。

素晴らしいアイディアから魅力的なサービスを考案したとしても、最前線でユーザーサポートにあたるスタッフたちのすべてが、そのサービスの価値感を共有していなければ、結局は企画倒れで終わってしまうということ。

単純に店舗の売り上げが欲しければ、多少危ない橋を渡ろうが強引な勧誘でも契約件数を増やせばいいんだしね。

この炎上騒動の根本にあるものはスタッフ間のカスタマーサービスに関する価値観の相違から始まってる気がするよ。

但しここまで悪質な事案になると消費者庁が動く可能性もある。

重要な違約規定であれば識別することすら困難な細かい字で書かれた契約書だけでなく、口頭説明を行っていたかなど厳しい目を以て第三者機関に調査してもらう必要がある。

ホント、こういう弱者を狙った悪質な勧誘は根本から根絶して欲しいよ。

記事:http://www.jiji.com/jc/article?k=2016081600843&g=eco
出典:http://toyokeizai.net/
引用:弊社サービスに対するインターネット上のご指摘について -PCDEPOTコーポレーション-(※1)
http://www.pcdepot.co.jp/info.html
掲載文スクリーンショット:https://digital-philosophy19.com/wp-content/uploads/2016/08/ne_2016-0816-c.gif
引用:PC DEPOT | パソコン販売・修理・買取・データ復旧(※2)
http://www.pcdepot.co.jp/cm_g/otasukemenu.html
引用:PCデポ怖い・・老人相手に月額15000円の高額サポート契約を結ばせ、解約すると20万の解除料金を請求!(※3)
http://buzz-netnews.com/pc-depot

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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