LINE 全世界利用者が初の減少 「頭打ち」傾向鮮明に

we_2017-0126.jpg

LINEによると、昨年12月末のグローバルMAU(全世界での月間アクティブユーザー数)は2億1700万人。前四半期(9月末)の2億2000万人から減少した。

世界で2億人程度ってLINEユーザーってそんなに少なかったのか、ってのが実感。その中で日本のMAUは6600万人ということだから日本人が占めるシェアは33%にも達する。ここだけ見ても日本はLINEからいいように集られてるよね。笑

以前も記事で書いたんだけどLINEってのは世界的なメッセージアプリでは負け組で、利用されている国は日本を始め台湾・タイ、そしてインドネシアなどアジアの国々で限定的に使われているに過ぎない。

FacebookのMessengerやFacebook傘下のWhatSAppのMAUがそれぞれ10億人に達しそうな勢いからも分かるように、メッセージアプリのシェアとしてFacebook勢はLINEの10倍に相当する圧倒的なシェアを誇っており既に勝負付けは決しているのだ。

これは昨年のメッセージアプリ利用者数ランキング、ご参考までに。(※1)

2016年1月時点 Statista調べ
1位 WhatsApp(9億人)
2位 QQ(8億6000万人)
3位 Facebook Messenger(8億人)
4位 WeChat(6億5000万人)
5位 Skype(3億人)
6位 Viber(2億4900万人)
7位 LINE(2億1200万人)
8位 BBM(BlackBerry Messenger)(1億人)
9位 Kakao Talk(4800万人)

LINEもメインのアプリ事業が頭打ちとなればそれに付帯するサービスや新事業で業績を伸ばしていくしか無い。その中でも企業の公式アカウントからのオンライン広告収入が収益の牽引役となっている。(※2)

またLINE NEWSなど有料コンテンツの加入者数が拡大したことも、広告事業を更に押し上げる要因となった。

その一方でLINEスタンプやLINE Outなどのコミュニケーション事業は伸び悩み、LINE MUSIC、LINEマンガなどのコンテンツ事業では前年の実績を下回った。

オンラインコンテンツは正にナマモノと同じで旬の期間が非常に短い傾向にあり、サプライヤーは常に新鮮なネタをユーザーに供給していかなければ継続的な成長は見込めない。その見極め方が非常に難しいのだ。

記事にもある通りLINEは世界で最もスタンダードなコミュニケーションツールを目指すという方針から、日本のように寡占的にシェアを誇っている特定の国々をターゲットに事業展開するという経営方針へと既にシフトしている。しかしその中でも日本や台湾ではMAUも頭打ちとなっている。

そこでLINEが新しいユーザーを獲得するために最も力を注いでいるのはインドネシア市場の開拓

人口だけならインドネシアは単純に日本の2倍にあたる2億人もの人がいるのだから、日本と同じようにコミュニケーションツールとしてユーザーを独占すれば、いま以上に高い成長が見込めるというわけだ。

LINEとしては既存事業の収益性を見極めつつ、LINEのネットワークを活用した企業向けのソリューションサービスなどに力を注いで事業展開していくのではないか?

最近ではLINEアプリと連動した企業向けのクラウド管理サービスを提供する企業が増えてきた。このプラットフォームは別にLINEである必要は無いのだが、日本でいえばやはりLINEアプリが一番浸透しているわけだしね。

最も有名なシステムはDonuts社の「ジョブカン勤怠管理(※3)」が挙げられるが、このシステムはLINEのネットワークを通じて基本的な勤怠管理をすべてクラウド上で行えるというもの。

タイムカードの代わりとしての勤怠管理や労働時間の集計、そして出勤シフトの確認や有給休暇の残日数など多岐に渡る項目がリアルタイムで管理できる。

システムに本人認証してジョブカン公式アカウントに登録すれば利用可能で、出勤したときはLINEから「出勤」と書き込むだけでシステムが出勤処理を行い、その結果がリアルタイムで反映される。

例えばスタッフが遅刻してどうしても始業時間に間に合わない場合など、そのシフト責任者にもリアルタイムで遅刻通知されるので、状況に応じてシフトを組み替えるなど事前対応することも可能なのだ。

今回紹介したDonutsのジョブカン勤怠管理以外にも、多数のIT企業がLINEアプリを利用したシステムを構築しこの分野に参入してくると思われるが、LINE側が新規事業者を如何に受け入れやすくインフラ整備するかにもよって、この事業はまだまだ大化けする可能性を秘めている。

逆にLINEの母体でもあるNAVERだが、いまやNAVERが経営戦略上のアキレス腱となりつつある。まだ記憶にも新しいが、昨年末に大炎上したDeNAのWELQ騒動と同じキュレーションサイトの運営をどのような方向に舵を切っていくか。

キュレーションとは「インターネット上の情報を収集・分類し、繋ぎ合わせて新しい価値を持たせて共有する」という意味を持つ。WELQでは特定の記事を書くライターを広く募って情報量と更新量の充実を図っていた。

そしてGoogleなどの検索結果で上位に表示されるようにSEO対策を行いWELQへのアクセス数を増やしていき、記事内に巧妙に貼られている広告リンクを踏ませることでDeNA側が広告収入を得る、という構図。

しかしこのWELQが病気や健康など医療分野の専門性が高い記事を扱うサイトだったことから、そのいい加減な記事をチェックもせず掲載する運営方法に対してユーザーの批判が高まり一気に大炎上してしまった。

そもそもWELQ問題とはキュレーターという管理者側による記事の検閲がまったく機能していなかったことに端を発している。そしてこれらのキュレーションサイトを9つも運営していたDeNAの初期対応のマズさも炎上に油を注ぐ結果となってしまったようだ。

DeNAは事態を収束させるためこれらキュレーションサイトをすべて休止とした上で、急遽経営陣が謝罪会見を行うことに。

この会見で事業の中心だったソーシャルネットゲーム事業もブームに陰りが見られ、新たな事業の柱としてキュレーションサイト事業に注力していたが、成長を急ぐあまり社内のチェック機能が喪失していた状態だったと、DeNA側が全面的に非を認める旨の説明がなされた。

そしてこのWELQの炎上騒動を見ていの一番に動いたのは誰であろう、キュレーションサイトの草分け的存在として知られるLINE社のNAVERまとめである。

NAVERまとめもユーザーが自由に記事を作成することが可能であり、また最近ひんしゅくを買う事件などニュースでその名前を耳にするYouTuberと同じように記事1クリック/単価として記事の作成者に報酬が支払われるシステムを採用していた。

つまり如何にクリックさせるかが重要であり記事のタイトルは非常に興味をそそられるが、記事を開いたらほとんど中身のない情報だったり、或いは同じ記事作成者の別のページに誘導するリンクが貼られているだけの糞みたいなページが多く、正直使い物にならない情報しかなかった。

しかしWELQが炎上した途端、なぜかNAVER側がサイトの規約を180°改訂して掲載記事の検閲方法を明記したり記者のランクにより報酬が変わる新システムを導入するなど、白々しいほどあからさまな対応を行うことになる。

同じようなキュレーションサイトの炎上騒動があったことから、NAVERまとめも如何に収益性を上げるよりも、健全なサイト運営が成されているかに注力せざるを得ないため中核事業とするには状況的に厳しい。

また検閲機能が甘くなり不用意な記事の投稿を見過ごしてしまいNAVERまとめが炎上するようなことがあれば、逆にLINEブランドの信用度を大きく失墜させてしまうことになる。

これを活かすのも殺すのも結局は中の人次第なんだけどね。

記事:http://mainichi.jp/articles/20170126/k00/00m/020/146000c
出典:https://www.bloomberg.co.jp/
引用:LINEは7位!?海外のメッセージアプリランキング(※1)
http://smartphone.r25.jp/news/146432
引用:LINEのIPO後初決算は営業益10倍、最終黒字に転換(※2)
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1701/25/news116.html
引用:Donutsの「ジョブカン勤怠管理」、LINEから勤怠の打刻が行える機能(※3)
http://news.mynavi.jp/news/2016/12/12/394/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio
わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください