ロシア 「大ユーラシア構想」 中印取り込み巨大経済圏

wo_2016-0619

プーチンの野望は旧ソビエト連邦の復活と、中印を支配下に置いて西側諸国を分断させ、更にはインド洋の湾港から軍事・貿易両面の動線づくりということか。

ロシア国民からの支持率が90%以上というカリスマ指導者に国民が委ねる夢は、やはり「強い帝政ロシア」の復興なのだろうか。

ロシアが本気で大ユーラシア構想を実現したいのならTPPのように自由貿易協定を締結し、経済的・軍事的な格差を取り除き、拮抗したパワーバランスを図らなければならない。

これらの障壁を切り崩すには、この経済連合に参加する各国が労働者の往来のために国境を開放したり、貿易を活性化させるために関税を免除する必要がある。

ロシアは大国には違いないのだが、同等の経済連合を発足させるには中印と比べると労働力人口が少なく経済的な格差が大きい。現状ではプーチンの思惑通りロシアが主導権を握れる状況にはないだろう。

中印からの海外資本を受け入れると、資源が豊かなロシアの土地に中印の大手製造業の生産拠点にされることは間違いなく、いまの水準よりも厳しい低賃金でロシア国民が使われることは目に見えている。

そして廉価な工業製品が市場に出回れば、ロシア製のものは中印の製品ほどに競争力はなくロシアの製造業を壊滅状態へと導いてしまうかもしれない。

ロシアが優位に立てるとするならば広大な土地を活かした農業資源しかないのだ。

米国は元よりEUとも関係が冷え込んでおり、エネルギー資源の輸出減少に悩んでるロシアが中国との貿易を更に拡大させたい思惑があり、原発のノウハウや核兵器に転用可能な核燃料などの積極的な供給をアピールしている。

インドには長きに渡り兵器を調達しているが、今後は原油・ガスのエネルギー資源の他に原発の売り込みにも余念がない。

インドは以前、核兵器の保有を巡り米主導による厳しい経済制裁を受けた経緯から、アメリカよりロシアに近いスタンスと見られる。

この露中印の大ユーラシア構想を脅威と評する人も多いが、逆に言えば日本が参加するTPPや北大西洋のTTIPにしても、第三国からすれば国益を損ないかねない脅威に違いないだろう。

西側諸国が中心となったパートナーシップ協定に参加する加盟国間での貿易が活発化するならば、ロシアや中国はこれらの加盟国に対して経済ブロックを発動するかもしれない。

しかしこの経済構想を「プーチンも老いた」と捉える向きもある。威厳とバイタリティーに溢れていた時代ならば、このような虚勢を張ることはしなかっただろう。

今後のプーチン大統領の動向に注視する必要があるかもしれない。

記事:http://mainichi.jp/articles/20160618/dde/018/030/012000c
出典:http://mainichi.jp/

TAKEMOTO, Toshio
TAKEMOTO, Toshio

わたしはPsychopathでありAlcoholismと戦っています

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